選択制で傷病手当金はどうなる?

加入者
会社が選択制を導入したんです
DC先生
企業型で確定拠出年金を利用できますね

選択制とは、企業型DCの導入形態の一つです。

ライフプラン手当を現金で受け取るか確定拠出年金の掛金として積み立てるかを選択できる福利厚生制度です。

加入者
iDeCoみたいに掛金は所得控除になるんですかか?
DC先生
iDeCoとは違うんです、給与ではないという扱いになります

掛金は給与じゃないということ

加入者
ん~、どういうことでしょう?
DC先生
掛金は最初から給与から外れるんですよ

iDeCoはあとから税金が少なくなるよう調整できますが、企業型は最初から給与ではなかった分になります。

加入者
あんまり違いはないのでは?
DC先生
税金や社会保険料の課税対象が下がるんですよ

選択制は自分で決めた掛金分、給与ではなかったことになりますから、税金や社会保険料の対象が下がります。

加入者
なにか注意点があるのですか?
DC先生
給与にひもづいて給付されるものに影響がでてきます

たとえば傷病手当金は健康保険からの給付ですが、給与にひもづいて給付額が計算されるものです。

傷病手当金は休業補償

加入者
そもそも傷病手当金ってなんでしたっけ?
DC先生
病気やケガで休業した場合の休業補償です

傷病手当金は、病気やケガのために会社を休み、会社から十分な報酬が受けられない場合に支給される制度です。

加入者
へ~、どれくらいもらえるものなんですか?
DC先生
ざっくり給料の67%です

選択制の影響

加入者
選択制でどれくらい影響がでるんですか?
DC先生
ざっくり掛金の67%です

ざっくり計算すると、給料が30万円の人だと67%で20万円もらえていたのが、掛金を1万円にすると29万円の67%になります。

19万4300円で6700円少なくなります。

つまり、選択制による傷病手当金の影響額は掛金の67%ということです。

加入者
これ、1ヶ月分ですよね?
DC先生
はい、最大1年半で累計12万円です

傷病手当金が支給される期間は、支給開始した日から最長1年半です。

掛金が1万円だと最大で12万円となります。

トータルでメリットの方が大きい

加入者
メリットと比べてどうなんでしょう?
DC先生
計算してみましょう

所得税10%、住民税10%、社会保険料15%でざっくり計算してみます。

掛金1万円で税金と社会保険料が安くなるのは35%の3500円です。

加入者
3500円のメリットと6700円のデメリットではデメリットの方が大きい?
DC先生
累計で考えないとダメですよ

傷病手当金が20年で1回起きるとすると約12万円少なくなってしまいます。

いっぽう20年間で3500円×12ヶ月×20年間で84万円のメリットになります。

加入者
84万円のメリットと12万円のデメリットではメリットの方が大きい?
DC先生
トータルでは見え方が変わりますね

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