信託財産留保額ってなぁに?
加入者
信託財産留保額・・・
DC先生
どうしたんですか?
加入者
投資信託には信託財産留保額がかかるのとかからないのとあるみたいなんですが・・・
DC先生
そうですね
投資信託によって解約時等に信託財産留保金がかかるものとかからないものがあります。
辞める時に置いておくお金
加入者
これはなんですか?
DC先生
辞めるときに投資信託に置いておくお金です
「信託財産留保額」とは投資信託を途中で売るときに、他の投資家の為に投資信託内においておくペナルティです。
加入者
どうしてこういうものがあるんですか?
DC先生
投資信託はみんなのお金で共同運用するしくみだからですよ
加入者
ん~、わかりません・・・
DC先生
たとえば100人が1人1万円ずつ出し合って株式で運用するとしましょう
加入者
はい、100万円を元手に株式で運用するんですね
DC先生
みんなのお金は現金でなく株式になってます
加入者
はい
DC先生
100人のうちの1人が「抜けたい」と言ったらどうなりますか?
加入者
辞める人に現金をお返ししないと、ですね
DC先生
株式を売って現金化するにあたってコストがかかってしまったらどうなります?
加入者
みんなで運用しているお金なのに困るなあ
みんなのお金は今、投資信託というパッケージのなかで、株式という資産に形が変わっています。
ここから換金するには、株式を売ってお金にすることが必要となります。
ところが株式を売るのに、手数料がかかったり、売りたくないタイミングに売って損をしたり、いろいろな「コスト」が発生してしまうことがあります。
加入者
辞める人にコスト分は負担してもらいたいですね
DC先生
それが信託財産留保額だと思ってください
この「コスト」を解約する人にペナルティとして負担してもらおうという制度が、「信託財産留保金制度」なのです。
みんなのお金を守る
加入者
信託財産留保額がない投資信託というのは?
DC先生
辞める人がコスト分を負担しなくていいよ、というものです
加入者
辞める人は解約金をもらうだけ?
DC先生
はい
加入者
解約に付随してかかるコストは?
DC先生
残りの99人で運用しているお金の中から負担するのです
加入者
え~、なんか嫌だなあ
DC先生
ふふふ、残っている人から見ればそうなりますね
加入者
はい、辞める人が負担すればいいのにってなります(キッパリ)
運用する側から見ると、解約されることでみんなのお金を安定的に運用できなくなることが懸念されます。
信託財産留保金制度は投資信託の運用を安定させる意味もあります。
DC先生
信託財産を安定させるために留保するお金ってことです
加入者
あー、そういう意味!
金融機関に払う手数料ではない
加入者
これは信託報酬と違って金融機関に払う手数料じゃないんですね
DC先生
はい、投資信託に置いておくお金です
加入者
なるほど
DC先生
ところで自分が辞めるほうの立場だったらどう感じますか?
加入者
信託財産留保額はないほうがいいです・・・てへっ
DC先生
(笑)
加入者
自分が運用する方か辞める方かで見え方が違いますね
DC先生
信託財産留保額制度の有無は投資信託の良しあしではないんです
投資信託内に置いておかれたこの留保額は、その後、基準価額や分配金に反映されます。
信託財産留保金制度をとっているかどうかは投資信託ごとに異なりますので、「投資信託説明書」などで確認しましょう。
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