企業型導入企業がiDeCoも加入できるようにする

 

こんにちは。

今回は企業型を導入し、iDeCoも加入できるようにする場合の話です。

 

社長
うちは企業型を入れてるけどiDeCoも入りたいって要望があってね

DC先生
節税しながら老後資金がつくれるから社員のニーズもありますね

 

2017年からiDeCoの加入者範囲が拡大されました。

企業型に加入している人もiDeCoに加入できるようになったのです。

 

社長
うちは企業型を入れてるけど掛金が1000円なんだよね

DC先生
もっと掛けたいという人もいるでしょうね

 

企業型を導入している会社で、実際に加入者のために拠出している掛金額は数千円という会社が多いようです。

せっかく税金のメリットのある制度ですから、自分で掛金を払ってこの制度でもっと老後資金を作りたいというニーズもあるでしょう。

企業型DCの加入者がiDeCoにも加入できるには、会社の規約でiDeCoも加入できるようになっていること必要です。

 

規約変更

社長
え?規約?

DC先生
すでに企業型を導入しているならiDeCoも加入できるように規約変更が必要です

iDeCoにも加入できるようにするには、規約にて企業型DCの掛金上限を下げてiDeCoに加入できる旨の変更をにする必要があります。

 

掛金の上限

社長
企業型DCの掛金上限?

DC先生
企業型の掛金枠を下げて、iDeCo加入枠を作ってあげるんです

 

企業型の確定拠出年金の掛金の上限は、55000円です。(企業年金のある会社は27500円)

社長
55000円じゃないの?

DC先生
2万円下げて35000円になります

社長
iDeCoの加入者はいくらまで入れるの?

DC先生
2万円です

 

企業年金を導入していない会社の掛金上限は月55,000円ですが、規約でiDeCoへの加入を認める場合、2万円下げて、掛金上限は月35,000円となります。

そしてiDeCoを希望する人は2万円まで掛けることができます。

 

企業年金を導入している会社の掛金上限は月27,500円ですが、規約でiDeCoへの加入を認める場合、12,000円下げて月15,500円となります。

iDeCoを希望する人はは12000円まで掛けられます。

 

ただ、会社がマッチング拠出を導入している場合には、iDeCo加入可との併用はできません

 

マッチング拠出との比較

社長
マッチング拠出も考えたんだよね

DC先生
マッチング拠出とiDeCo加入可の併用はできませんよ

 

マッチング拠出も会社からの掛金に上乗せして加入者が掛金を負担するしくみです。

ただ、会社がマッチング拠出を導入している場合には、規約変更してiDeCoを利用できるように変更することはできません。

 

社長
どっちがいいんだろうね ?

DC先生
掛金が1000円ならマッチング拠出も1000円しかできないんです

社長
iDeCoなら2万円だからそれじゃ少ないね
DC先生
はい、ただ手数料はマッチング拠出なら会社が負担してあげられます

マッチング拠出で個人が上乗せできる掛金の上限は「会社の掛け金と同額まで」で、かつ「合算で拠出限度額まで」と定められています。

この上乗せした掛け金はiDeCoのように全額所得控除となり、運用益も非課税になります。

DC先生
従業員からしたら掛金の上限額が多いほうがメリットがありますね

 

選択制との比較

社長
従業員のために良いほうがいいよね

DC先生
選択制を足す方法もありますよ

 

すでに企業型DCを導入しても、選択制の確定拠出年金を追加するプランに変更できます。

事業主掛金が1000円とすると、(55000円―1000円)の54000円分、掛金上限額を使い切っていないことになります。

この54000円の枠を活用して加入者が上乗せできるようにするのです。

 

社長
54000円も?iDeCoより多いね

DC先生
そうです、iDeCoと違って社会保険料も下がります

 

このように掛金の上乗せとして任意の人が活用できる選択制の確定拠出年金も追加する方法があります。

iDeCoやマッチング拠出は本人が拠出した掛金は全額所得控除になりますが、選択制の確定拠出年金は掛金が給与ではないという扱いなので、税金と社会保険料の対象外になります。

 

 

それぞれのメリットデメリットを比較して検討するとよいでしょう。

 

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