年金受取の税金 60歳から5年受取の場合
こんにちは。
今回は60歳から5年間で年金受け取りする場合の税金についてみてみます。
確定拠出年金の年金受取は雑所得となります。
確定拠出年金を一時金受取すると退職所得となります。
退職所得はちょっと特殊で、他の所得と合わせて税金を計算するのでなく、退職所得だけで税金を計算します。
これを分離課税といいます。
総合課税になる
雑所得は1月から12月までの1年間に得た他の所得と合算して税金を計算する総合課税の所得です。
雑所得は総合課税のため、給与所得や事業所得、不動産所得など他の所得にあわせて税金が計算されます。
公的年金等控除が使える
確定拠出年金の年金受取は雑所得といっても公的年金のような扱いとなります。
公的年金等も雑所得で所得の計算上、公的年金等控除を引いたものを雑所得とする計算式となっています。
確定拠出年金の年金受取も公的年金のように公的年金等控除がつかえるのです。
公的年金等と合わせて計算する
公的年金等の雑所得=(公的年金+確定拠出年金の年金受取+企業年金の年金受取)ー公的年金等控除
公的年金や確定拠出年金の年金受取や企業年金の年金受取は、公的年金等の収入として合算します。
そこから公的年金等控除を差し引けるというものです。
60歳からだとDCだけで公的年金等控除を使える
公的年金は65歳からの支給となります。
60歳から確定拠出年金を年金受取すると、確定拠出年金だけで公的年金等控除がつかえます。
雑所得=確定拠出年金の年金受取-公的年金等控除
60歳以降働いていると給与所得と総合課税
60歳から確定拠出年金を年金受取すると、公的年金はないものの、まだ働いていて給与所得等がある場合が多いでしょう。
雑所得は総合課税の所得なので、これらの給与所得とも合算します。
DCをもらったらどれくらい税金が増えるかチェック
次のステップで計算すれば税金がどれくらいかかるかわかります。
1 給与所得だけで税金を計算します。
①給与所得=給与収入ー給与所得控除(給与所得控除表より)
②課税所得=給与所得ー(48万+社会保険料全額)
③所得税=課税所得×税率(税率表より)
④住民税=課税所得×10%
1・・・給与所得のみの税金=④+⑤
2 給与所得と確定拠出年金の年金受取をした場合の雑所得を合せた所得で税金を計算します。
①給与所得=給与収入ー給与所得控除(給与所得控除表より)
②雑所得=確定拠出年金の年金額ー公的年金等控除(公的年金等控除表より)
③課税所得=(給与所得+雑所得)ー(48万+社会保険料全額)
④所得税=課税所得×税率(税率表より)
⑤住民税=課税所得×10%
2・・・給与所得と確定拠出年金の年金受取をした場合の税金=④+⑤
2-1が年金受取をした場合の税金です。
5年分累計して一時金受取と比較
5年分の税金と一時金受取の税金を比較してどちらか有利なほうをえらぶようにしましょう。